LED豆知識

 
 
 

LEDの発行色

 LEDとはLight Emitting Diodes (発光ダイオード)の略で半導体ランプの一種です。 シリコン(Si)にガリウム(Ga)やリン(P)、ヒ素(As)などを加えて作った半導体に電流を流すと光を発する性質を利用した半導体発光素子です。
 LEDは少ない消費電力で発光し、寿命が長いのが特徴です。(蛍光が約1万時間でLEDは約4~5倍程度あります) そのため、電化製品では電球に代り表示素子として良く見かける部品です。

 初めは赤色しかありませんでしたが、 橙色黄色黄緑緑色などの光を発するものが順次できてきました。また、 最近では青色も市販されるようになり光の3原色RGB)が揃ったことにより白やフル・カラーでの表示も可能になりました。青色LEDの開発はとても重要な役割であったことが言えますね。

 RBGディスプレイ等へ応用範囲を広げるには白色が必要ですが、その白色を得るには以下の3通りあります。
  1)光の3原色RGB()を合成する。(色むら、単色LEDより高い)
  2)近紫外線を 赤の蛍光体に照射する(高品質だが高価)
  3)青色LEDと補色関係の黄色の蛍光体を合成する。(安価で一般的)

 いずれにしても、青色 L E D の開発が待たれたわけです。


 ところが、2001年8月に日亜化学工業の中村修二氏によって青色LEDが発明され、光の3原色が揃った事により用途が飛躍的に広がる事となりました。  この時の青色LEDは窒化ガリウムを利用していたのでコストが割高だったようです。

 その後、安価な酸化亜鉛を用いた青色LEDが2004年12月、東北大学勤続材料研究所の皮秋雅司により開発に成功しました。

 現在の白色発光ダイオードの主流は蛍光体を用いた方式であり、一般に「青黄色系擬似白色発光ダイオード」と言われているそうです。

 近年、照明用の高輝度LEDなるものが開発され市販されるようになりました。 懐中電灯のような小さなものから駅の掲示板、信号機、大型液晶ディスプレイ、自動車ランプ、そしてヘッドライト用へと、その高輝度は益々加速しそうです。 なんとも言っても入力電力に対して光エネルギーへの変換効率が電球(8~15%)や蛍光灯(30%)に比較して格段に高く、なんと90%以上もあります。小さな電力で明るい光を放つ事ができる事は省エネにはもってこいです。 蛍光灯からLEDに変えると消費電力は数分の1に抑えられます。
LEDは、次世代照明として発展する事でしょう。

【LEDを使う上での注意点】

 1)規格以上の電流は流さない
  電球ランプの場合は電流を多く流すと明るくなりますが、LEDの場合はそんなに変わりません。規格以上の電流を流すと寿命は極端に短くなるか、瞬間的に壊れてしまいます。 通常は抵抗器などで電流制限するか定電流回路で制限して使用します。  

 2)温度上昇を避ける
  光への変換効率が高いとは言え、樹脂内の熱はこもりがちです。今回のLEDでは気になりませんが、もっと高輝度タイプのLEDでは放熱用の銅版などに熱を逃がす必要があります。 LEDは半導体素子であり、その接合面の最大定格温度をジャンクション温度と言います。 これは最大125度であり、これ以上は半導体としての働きが崩壊してしまいます。

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